【物事は訳もなく唯起こる】

今回のポイント
「特定した何かはなく、ただ“今”がここにあるだけ」

1. ただ起きていることへの気づき

日々、私たちは“自分の意志で”物事を行っていると感じています。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。心臓の鼓動や呼吸、血液の流れさえ、私たちは意識的にコントロールしているわけではありません。
これらは自然に、意識の外で進行しています。日常の中で、意識していないのに、目を覚ましたり、あくびをしたりすることもありますよね。
それは、まるで風が吹いて止むのと同じで、何かの理由や目的がなく、ただ“起こっている”のです。

2. 日常の動作も例外ではない

たとえば歩くとき。足をどう出すか、腕をどう振るか、それをいちいち考えているわけではありません。
それらはすでに行動として現れているのです。
これを聞いて驚かれるかもしれませんが、思考も動作も、ただ自然に発生している一部と考えられるのです。

同じように、“私”という意識がもっと先を見たい、もっと成功したい、もっと良くしたいと思うとき、それさえもただの“思考”の現れです。
“私”が何かを目指して努力しているように感じても、それは流れるように、ただ起こっているのです。

3. 努力しないという選択も「ただ起きている」

「何もしない」ことを選んだとしても、それは“何も起こらない”ではありません。
何も起こらない時間さえ、起こっている一瞬です。人生で、「どうすればいいの？」と問う声も、
私たちが抱える分離感から生まれた“ただの”問いなのかもしれません。

4. 「私」も「答え」も、ただの幻想

非二元の視点では、「私」という存在は本質的にはなく、単なる意識の一部です。答えもまた同様です。
あると信じている「私」という存在から離れてみると、そこにはただ“今”が広がっているだけなのです。
この気づきが、少しずつ日常の捉え方を変え、より軽やかに生きるためのヒントになるかもしれません。

「何か大きな目的や意味がなければ…」と日々を追いかけるような感覚があるなら、少し手を止めて、「ただ今ここにいる」ことを味わってみてください。
いつも「ケセラセラ」—なるようになる、という思いが心を和らげ、ふっと気持ちが軽くなる瞬間に出会えるかもしれません。

※この記事は2年近く前の記事をリライトしたものです。

健の信念：でもそれも「なるようになる」”それを言っちゃあ　おしめえよ“

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『思考との付き合いかた 悟りは在って無い』

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